古民家の耐震補強工事をしています。

森下です。

現在、古民家の耐震補強工事を進めています。(前回のブログの物件です。)

工事の前には耐震補強計画をして、新規の耐力壁、必要な金物、吹抜けの補強を計画します。

今回の建物は昔ながらの家で、「石場建て」で、「玉石基礎」でした。

「石場建て」とは、石の上に柱や束を置いて家を建てていく構法(建て方)です。

「玉石基礎」とは、石場建てにみられる、石を敷きならべて基礎とする工法(工事の方法)です。

耐震補強計画ではこの玉石基礎は補強しなければなりません。補強の方法は様々ですが、今回は石を取り除いて、新たに鉄筋コンクリート基礎を施工する工法としました。

つまり……建物をジャッキで持ち上げて、一部分を浮かして工事をします。

また、土台などの足回りも腐朽が激しいため、新しいものに取替えます。

流れとしては、ジャッキで建物を一部上げる→古い土台を取外す→柱を所定の位置まで切る→土台を入れる→半分埋まっている石を取除く→鉄筋コンクリートの基礎を作る(掘削→鉄筋を組む→コンクリートを打設する)→建物を下ろす、となります。

これを壁の通りごとに行います。

ジャッキで持ち上げている間は建物が不安定な状況ですので、作業はできるだけすばやく、そして慎重に行わなければなりません。

今回は当初の計画がスケルトンリフォームであること、建方が石場建てということ等々でこのような大規模な補強工事となりましたが、建物の状況によってはもっと小規模な補強工事にすることもできます。

補強計画をお考えの方は、ぜひご相談ください。

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