注文住宅を建てるとき、キッチンまわりの収納——カップボードは、毎日の暮らしに直結する大切な場所です。
私たちがつくるカップボードは、無垢の木を使った造作家具。同じものはひとつもなく、その家の間取りや施主さんのこだわりに合わせて、一台ずつ手づくりしています。どんな木を選ぶかによって、空間の雰囲気も、経年変化の楽しみ方も、がらりと変わります。
今回は、樹種の異なる7邸のカップボードをご紹介します。同じ「収納」でも、木が変われば表情も個性もまったく違う。そんな無垢材ならではの豊かさを感じていただけたら嬉しいです。
樹種が違えば、表情も違うカップボード
山桜|赤みを帯びた、壁一面の木の仕事
山桜材の赤みを帯びた温かい色味が、杉の天井や床とマッチして、空間全体をやわらかく包んでいます。収納場所も豊富で、収納力と美しさを両立。毎日使うたびに、木の表情が少しずつ育っていく楽しみもあります。


ケヤキ|淡い木肌と、黒い取っ手の対比
淡くやさしい色味のケヤキ材に、黒い取っ手を合わせたカップボード。上部は開き戸収納、下部には引き出し収納をたっぷりと並べた、機能的な構成です。ケヤキは使い込むほどに色が深まり、艶が増していく木。完成直後の白木の表情もさることながら、年月を経た姿も楽しみになる一台です。


クルミ|暗さの中に宿る、木の存在感
コンパクトなⅡ型の対面キッチンに並ぶクルミ材のカップボード。照明を落とした夕方の台所で、クルミの木肌がしっとりと光を吸い込む様子はひとつの風景のようです。



クルミ|窓辺に佇む、ロータイプのカップボード
窓の下にぴったりと収まるよう設計された、ロータイプのカップボード。クルミ材らしい落ち着いたブラウンが、窓から差し込む光を柔らかく受け止めます。


ヒノキ|光を透かす、乳白ガラスの引き戸
リビング側からも美しく見える乳白ガラスの引き戸が印象的なカップボード。ヒノキの白っぽい木肌と、柔らかく光を透かすガラスが相まって、空間全体が明るく軽やかな印象になっています。


ブラックチェリー|長い壁面に、暮らしが並ぶ
古材の太い梁が交差する吹き抜けのLDKに、サクラ材のカップボードが壁面に沿って長く続きます。古材とブラックチェリーの赤みがかった木肌が自然と馴染み、新旧が混ざり合った独特の空気感があります。

クルミ|縦格子の向こうに広がる、凛としたキッチン
縦格子の向こうに広がるⅡ型の対面キッチン。背面のカップボードには深い引き出しが縦に並び、家電も食器もすっきりと収まります。黒いキッチンとクルミ材の組み合わせが、落ち着いた雰囲気をもたらしています。生活感を格子の向こうに隠しながら、使う人だけが知っている、機能美のあるキッチンです。

ぜひ、実物を見に来てください
クルミ、ヒノキ、山桜、ケヤキ、サクラ——同じ「カップボード」でも、使う木によってこれだけ違う表情を見せてくれます。どの木が好きか、どんなキッチンで料理をしたいか。家づくりを考えるとき、そんな視点からイメージを膨らませてみるのも楽しいかもしれません。
弊社が運営する「のぼの職人村」のカフェでは、無垢の木でつくった造作家具を実際にご覧いただけます。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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