シックハウス症候群・過敏症・アレルギーはどこが違うの?

これまで シックハウス症候群・過敏症・アレルギーについて、それぞれブログで説明してきました。
原因や症状が似ているため混同されることも多く、ここで整理してお話していこうと思います。

原因や症状は似ていてもまったくの別のもの

発症する仕組みから症状までを、下記の通り表にして比較してみました。
原因が同じものもありますが、発症する仕組みはそれぞれで少し異なり、微妙な違いがあることが分かります。また、シックハウス症候群過敏症は、病気としてのメカニズムと治療法が解明されておらず、医療分野でも対応が整備されていません。アレルギーは科学的に解明されており、今や国民の2人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われています。みなさんの周りにも花粉症や小麦アレルギーなど、持っている方がいるのではないでしょうか?

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  シックハウス症候群 過敏症 アレルギー
発症する
仕組み
室内の体に合わない化学物質に、触れたり吸い込んだりして発症する。 免疫の低下や原因物質に長時間さらされることなどで発症する等、原因によって様々。 アレルギー体質の人がアレルゲンに、触れたり吸い込んだりして
発症する。
化学的に 解明されていない 解明されていない 解明されている
原因の
名称
原因物質 原因物質 アレルゲン

原因と
症状の
関係

人によって原因物質と症状が異なる 人によって原因物質と症状が異なる アレルゲンと症状は一定
原因 化学物質、
カビ、ダニ、
ハウスダスト
化学物質、電磁波、
紫外線、
化学繊維、
光線、食物
ハウスダスト、
カビ、ダニ、
植物、動物、食物
症状

【鼻】
鼻水、鼻づまり、くしゃみ

【目】
かゆみ、充血、涙目

【皮膚】
湿疹、痛み、乾燥

【呼吸器】
喘息、喘鳴、呼吸困難

【神経系】
頭痛、めまい、不眠

【鼻】
鼻水、鼻づまり、鼻血

【目】
かゆみ、乾き、かすみ

【皮膚】
湿疹、かゆみ、多汗

【呼吸器】
喘息、喘鳴、呼吸困難

【神経系】
頭痛、めまい、鬱状態
【鼻】
鼻水、鼻づまり、くしゃみ
=アレルギー性鼻炎

【目】
かゆみ、充血、涙目
=アレルギー性結膜炎

【皮膚】
湿疹、痛み、乾燥
=アトピー性皮膚炎

【呼吸器】
喘息、喘鳴、呼吸困難
=気管支喘息
 

ちなみに過敏症の中でも「化学物質過敏症」は、シックハウス症候群と同様に化学物質が原因となり発症します。一般的には、厚生労働省のガイドラインの数値より濃度が高い室内で起こる症状をシックハウス症候群といい、数値以下でも発症することを化学物質過敏症と呼ぶことが多いようです。つまり、シックハウス症候群は原因である環境から離れると症状が治まるのに対して、化学物質過敏症は身の回りすべてのごくわずかな化学物質にも反応してしまうということです。

完治する治療法はない。自分の健康を思った家づくりを考える。

今のところこれらの3つに完治する治療法はなく、薬を飲んで症状を和らげるか、炎症などを抑えるという一時的に効果が得られるものが中心です。また、原因物質やアレルゲンに反応する度合いは個人差が大きく、同じ環境にいても症状の重い人、軽い人、症状が出ない人がいます

確立された治療法がない今、”症状が出る原因” を突き止めて、それらを避けるようにすることが最善策です。
例えば、カビやハウスダストが原因であればこまめに掃除をしたり、化学繊維が原因であれば化学的な機能加工処理がされていないオーガニックコットンにしたり…など。

家づくりも同じように、原因や症状に合わせて材料を選ぶことで症状の出にくい家をつくることができます。
造家工房は、竹小舞を壁下地に用いた土壁、自然乾燥させた無垢材を始めとした自然素材の家づくりを得意としています。その他の材料についても、自然由来のものを使うなどご希望に合わせた対応も可能です。「体調のことで悩んでいるけれど家を建てたい」と悩まれている方は、是非一度ご相談くださいね。

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