無垢床のメンテナンスは「春と秋」がベスト!住まいの呼吸を整える、季節のお手入れ術

無垢床のメンテナンスのベストシーズンは、春と秋です。この季節は1年の中で湿度が安定しており、オイルやワックスの塗布・乾燥に適しています。さらに、気候も良いので私たちも動きやすいという利点も。(笑)
住まいの呼吸を整え、心地よい暮らしを続けるためのヒントをお届けします。

春と秋、それぞれに「役割」があります

無垢床は、季節ごとの気温や湿度の変化に合わせて、伸び縮みを繰り返します。春は冬の乾燥から解放され、秋は夏の湿気から解放された直後です。この時期にオイルやワックスを塗ることで、次の過酷な季節(夏=湿気、冬=乾燥)に向けた準備ができます。弊社では、住まい手さんのセルフメンテナンスに「蜜ロウワックス」をおすすめしています。

春は冬の乾燥ケア & 梅雨・夏の湿気対策

春は、冬の乾燥ダメージを癒す時期でありながら、同時に梅雨・夏の湿気トラブルを未然に防ぐ準備期間でもあります。

冬の乾燥による隙間汚れをリセット

冬の乾燥により無垢材はギュッと収縮していました。収縮して開いた板と板の間に、冬の間に溜まったホコリや小さなゴミが入り込んでいます。これらは湿気を含むとカビの原因になるため、掃除機や細いブラシで丁寧に取り除きましょう。

梅雨・夏の湿気によるカビを先回りガード

無垢床の隙間を掃除した後は、乾燥した肌を保湿するように、オイルでしっかり油分を補ってあげましょう。床に残った食べこぼしや皮脂、ペットの毛などはカビの栄養源となり、放置すると湿気の多い時期に繁殖を招きます。特に素足で歩く機会が増える夏に向けて、春のうちにワックスやオイルでコーティングを施しておくことが大切です。これにより皮脂の浸透を抑え、夏の終わりに気になる「黒ずみ」や「ベタつき」を未然に防ぐことができます。

秋は夏の汚れリセット& 冬の乾燥対策

秋は、夏の皮脂・汗汚れをリセットする時期でありながら、同時に冬の過酷な乾燥トラブルを未然に防ぐ準備期間でもあります。

夏の置き土産をリセット

素足で歩くと気持ちが良い無垢床。その一方で、床には皮脂や汗など酸性の油汚れが蓄積されていきます。放置すると酸化して黒ずみの原因になったり、床がベタついたりしてしまいます。冬の本格的な乾燥が始まる前に、まずはこの夏に付着した油汚れを一度リセットしましょう。固く絞った雑巾などで丁寧に拭き上げると、本来のさらりとした質感を取り戻すことができます。

冬の過酷な乾燥に向けた保湿

汚れを落とした後は、冬に向けた保湿(オイル・ワックスメンテナンス)が欠かせません。冬は湿度が急激に下がり、暖房の使用によって室内はさらに乾燥します。大きな隙間や反り、最悪の場合は割れに繋がることもありますので、あらかじめワックスなどで保護しておくことをおすすめします。

「今」のひと手間が、数年後の美しさをつくります

無垢床の家で生活する上で大切なことは、「手をかけながら付き合っていく」という姿勢です。無垢材は、時とともに古びていく「経年劣化」をする素材ではなく、傷や艶の変化さえも味わいとなる「経年美化」を楽しむ素材です。

普段のお手入れは、掃除機でホコリを取り除いたり、乾拭きをしたりするだけで十分です。そこに、今回ご紹介した春と秋の”呼吸を整えるひと手間”を加えてみてください。「毎年、春と秋にワックスを塗る」と習慣化しておくと、定期的に床の状態を確認でき、より長く美しい状態を保つことができます。

湿度が安定して過ごしやすいこの時期に、ぜひ住まいに触れ、その変化を愛でてあげましょう。手をかけた分だけ、無垢床は世界にひとつだけの、あなただけの豊かな表情へと育っていくはずです。