形を変え受け継がれる生家

大工の祖父が普請した家

市内に住む息子夫婦を母屋へ迎え入れ、親はその母屋から空いている離れへと移り住むという計画です。大工であられた建主の祖父が普請した母屋、夫婦の望む姿に変えつつも三世代目となるその歴史を消さぬよう、新旧素材の取り扱いには気をつける必要がありました。

耐震性能・バリアフリー・温熱性能

母屋は北側にあった既存ダイニングキッチンを南側へ移し、リビングと一体の大きな居室としました。東側水回りは全て北側に移し、人をたくさん呼べる家にしたいという夫婦の要望に応えるべく各居室の開放性・閉鎖性を意識し、適宜窓やや天窓を新設しています。
外部に面する箇所は断熱を行い、室内環境の向上を図りました。耐震性を考えて一部ブレースを設置、木の質感を活かした仕上げとするため随所を表しとし、新旧一体となるよう配慮しました。
親が住む離れは、納戸を含む水回りを一新し、扉は全て引き戸とすることでバリアフリーに配慮しています。昔の家のため断熱性が施工しにくいものの、性能が十分発揮されるよう細心の注意を払いながら作業を行いました。

耐震性能・耐久性能・バリアフリー性能・温熱性能の向上
一部床下・天井への断熱材設置、床暖房の敷設、ペアガラスサッシ、住設機器の交換、既存部材・意匠の再利用、耐力壁、天窓の新設 ほか

設計:コバリ建築設計

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